ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.29 > 既存の建物を継承しながら、新たな展示環境を創出 春日大社国宝殿

古神宝類を展示している大展示室の壁面展示ケース。春日大社には楽器や手箱など平安貴族の暮らしがうかがえる古神宝が数多く伝わり、平安の正倉院とも呼ばれている。多くは1930(昭和5)年に神殿から撤下され、国宝に指定された。

壁面展示ケースのなかの展示台は、使用しないときにはコンパクトにたたんで収納できる。展示台の上板と前板のあいだにはスリットが入れてあり、キャプションを差し込むことができるようになっている。展示台の上のスペースが有効活用できるうえに、キャプションの位置が横一直線に揃うため統一感がある。また、キャプションはやや斜めの角度がついているため、文字が非常に読みやすい。

左下の写真は、国宝黒漆平文根古志形鏡台(くろうるしひょうもんねこじがたきょうだい)と、国宝黒漆平文唐櫛笥(くろうるしひょうもんからくしげ)。どちらも平安時代のもの。

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