HOME > ミュージアムレポート > VOL.14 > Webで楽しむ美術館散歩 サントリー美術館 ヴァーチャルウォークスルー
吹き抜け部分の無双格子と和紙を貼った光壁の間仕切りは開閉可能で、空間の用途によって使い分けが可能だ。ヴァーチャルウォークスルーでは、格子や間仕切りの開閉をアニメーションで再現してある。
サントリー美術館は、2007年9月よりホームページ上に「ヴァーチャルウォークスルー」の公開を予定している。これは建築図面から起こした3DCGで実際の美術館と同じ空間を再現し、サントリー美術館の建物や展示の魅力を紹介するものだ。スタートボタンを押すと、受付からエレベータで4階展示室へ上り、吹き抜けの階段を降りて3階展示室へ…と、実際の順路どおりにCG画面が動いていく。CG画面の横には建物や展示空間の見所が表示されるため、美術館へ行く前に予備知識を仕入れるのにも最適だ。時折、マウスを使って自分の見たい方向を自由に見たり、その場でぐるりと視点を回転させたりできるなど、CGならではの仕掛けも楽しい。サントリー美術館では、今後、メンバーズ・クラブ(友の会)の会員しか入れないメンバーズ・サロンをヴァーチャルウォークスルーで公開したり、割引券のダウンロードをセットにしたり、Webサイトをさまざまに充実させることで、多くの人に関心を広げたい考えだ。
ヴァーチャルウォークスルーは、コクヨが以前から手掛けているミュージアム向けのデジタルコンテンツの作成支援サービス「アパレオ」を利用して作成された。「アパレオ」では、建築図面から3DCGを描き起こしてWebに公開するサービスのほか、ヴァーチャルミュージアムや高精細画像を収録したデジタル図録などのコンテンツ制作がおこなえる。しかし、今回のサントリー美術館の目的は、建物や展示空間の紹介だったため、壁面のテクスチャやライティングの加減などの再現性が重視された。また、Webでヴァーチャルウォークスルーを体験するには、動画閲覧用のソフトをダウンロード(無料)する必要があるが、サントリー美術館のWeb制作ガイドラインに従い、WindowsにもMacにも対応するViewpointというソフトを採用するなど、ミュージアムごとに異なる要望やルールにもきめ細かく対応可能だ。コクヨでは今後も積極的にデジタルコンテンツの作成支援に取り組んでいきたいという。