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HOME > ミュージアムレポート > VOL.23 > 国宝から現代アートまであらゆるアートと、あらゆる人が出会う場所 あべのハルカス美術館

開館記念特別展「東大寺」 第二章 教学興隆 展示風景開館記念特別展「東大寺」 第二章 教学興隆 展示風景

あべのハルカス美術館の特長の一つに、展示室内の可動壁(スライディングウォール)を自由に動かすことで展覧会に合わせた会場づくりができることがあげられる。

可動壁を配置しない状態の展示室内は、約40m×20mの大きなワンフロアで、この大空間を展覧会の構成や展示する作品数などを考えながら区切っていく。どこに壁をつくり、どこに展示ケースを置くか。展示順路はどのようにするのか。会場づくりはパズルのようで悩みもあるが、展覧会の空間から見せ方を考えるのは、学芸員にとって楽しみの一つであるという。

また、来館者にとっても展覧会ごとに会場レイアウトがまったく違うため、作品を見ることに加えて「次の展覧会は、どんな雰囲気の会場になっているだろう」と、美術館を訪ねる楽しみが増える。

※大型ハイケース、行灯ケースはすべてLEDの上部照明付きで、展示する作品に合わせて3000K(電球色相当)から5000K(昼白色相当)まで自由に調色できる。従来、上部照明付きの移動展示ケースには、給電のための配線用パイプがつきものであったが、同館に導入された展示ケースは配線がまったく見えない構造となっている。また、上部照明ユニットは非常に薄く、すっきりシンプルなデザインとなっている。

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