ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.16 > 柔らかで仄かな光の空間に日本画だけが浮かび上がる。山種美術館

所蔵品のうちでも貴重な作品を展示する特別展示室。作品をゆっくり鑑賞できるように天井を少し低めに設計し、床には石を敷いている。壁面展示ケース内のクロスも、展示する作品が限定されているため、それらに合わせて、他の展示室のケースのクロスよりもわずかに濃い色を採用。その微妙な色合いはクロスの品揃えにはなかったので、水性塗料で塗装している。また、正面の壁面部分と床の部分では、照明のあたり方で同じクロスの色でも色味が変わるので(同色では垂直の光があたる床面のほうが、色が薄く見える)、何度も実験を繰り返したうえで、あえて塗料の色を変え、床と壁面の統一感を出した。

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