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壁面展示ケースの改修は、主たる構造部だけを残して、操作のための機構部、内装下地、照明、ガラスをすべて刷新した。開口部にあたるガラスは、電動で少し手前に押し出した後、横にスライドして開口する。ガラス1枚分がフルに開口するため、展示替えなどの際の展示物の出し入れが非常に楽になり、安全にもなった。

来館者は右手の入口から入り、壁面展示ケースに沿って進めば、旧石器時代から江戸時代までを時代順に作品を鑑賞しながら、展示室をほぼ1周して左手の出口に至る。その間、展示ケース内のクロスの色は、時代を追って作品の色味が変化するのに合わせ、微妙に異なる3色のライトグレーが使い分けられている。作品が引き立つのは、このような細かな配慮が行き届いているからだ。