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シンプルを極めた展示空間が、作品の魅力をクローズアップ

東京・丸の内の帝劇ビル9階にある出光美術館は、出光興産の創業者、出光佐三氏が収集した美術品を公開するために、1966年に開館された。隣接する皇居外苑がロビーから一望できる、恵まれた立地にある。所蔵品の中心は、日本の書画、中国と日本の陶磁器など東洋の古美術で、国宝の『伴大納言絵巻』や仙厓義梵の書画、古唐津などを所蔵する一方、ジョルジュ・ルオーや板谷波山といった近代の作品もある。美術館は3つの展示室のほかにも、ルオー専用の展示室、世界各地の窯跡から発掘された陶磁器の破片が系統的に展示されている陶片室、季節折々の茶道具を展示する茶室「朝夕菴」から構成されている。

2018年4月、出光美術館では、独立展示ケースをすべて入れ替えて一新した。新規に導入した独立ケースは、行灯ケース(W900×D900×H2,000mm)12台、横長行灯ケース(W1,800×D900×H2,000mm)8台、覗きケース(W1,800×D900×H970mm)2台。上の写真は、2019年春に開催された『六古窯-<和>のやきもの』のときの展示室1で、中央が行灯ケース、左端が横長行灯ケースである。

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