ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.43 > 独立ケースを組み合わせてフレキシブルな展示空間を創造 東広島市立美術館

写真は高さ210cm、90cm角の行灯型独立展示ケース。腰パネルの高さは2種類あり、後ろの2台は高さ90cm。手前の1台は50cmとやや低めで、縦長の作品もゆったりと鑑賞できる。手前の1台のように、床近くに水平に目地が入っているタイプは免震装置付きである。

展示室の天井が高く、天井照明では不十分なため、すべてのケースに上部照明を付けた。また、作品の形状や色に合わせて適切なライティングができるよう、ケース内の天井と床面の四隅、計8ヵ所にスポットライトを設置。ライトは上下左右に角度を変えられ、展示ケース内だけで自在にライティングを調整できる。

注目してほしいのが上部照明の配線。一般的な行灯型ケースでは、上部照明に給電するための配線を収めるパイプをケース内に立てることが多いが、写真のケースにはそのパイプが見当たらない。作品鑑賞のじゃまになる要素を徹底的に排除している。

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