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最新の展示技術で進化する「世界を語る美術館」 東京富士美術館

今回の本館リニューアルでは、建物の躯体は現状のまま、内装と展示環境が刷新された。1983年に建設されてから30年近く経ち、内装や設備の老朽化が少しずつ目立ち始めてきたことと、さらに、展示環境を支える技術が30年間で大きく進歩しており、この機会に最新技術を採り入れて、より適切な環境を実現しようとの考えからおこなわれたリニューアルである。

展示環境の刷新のポイントは2点。ひとつは、メインの照明にLEDを採用したこと。LEDは数年前からミュージアムのライティングに採用され始めているが、ここにきてその品質と性能が幅広く評価されるようになってきている。もうひとつは、旧来の展示ケースに備えられていたケース内空調を今回も採用したこと。来館者が多いという同館の事情を配慮して、30年前としては先進的な機構であったケース内空調を現代の技術によって再現した。

こうして、建設当時の基本的なコンセプトや考え方をベースにしながら、本館の展示室は最新技術によって生まれ変わった。

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