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最新の展示技術で進化する「世界を語る美術館」 東京富士美術館

企画展の内容によって、取り扱う作品は多種多様である。西洋絵画をはじめ、日本の掛け軸や浮世絵、屏風のような大型のものから、工芸品などの立体物など、素材や大きさは一律ではない。当然、それぞれの演出の仕方やライティングは異なる。

リニューアルした新しい照明システムの構成は、ケース内の上部に3本のベース照明とスポットライト、下部に1本のベース照明。ベース照明はすべてLEDである。スポットライトは従来から使っていたものをそのまま活用している。上部・下部の4本のベース照明とスポットライトは、それぞれ個別にON・OFFや照度調整できるのは当然のこと、細かく区切られたエリアごとにもON・OFFや照度調整ができるので、作品に応じてライティングを微妙に設定することができる。また、奥の壁面は手動で前後に移動できるようになっており、作品の大きさに応じて奥行きを出したり、浅くしたりできる。

掛け軸のような大きな平面作品の場合は、奥の壁面を前に出して奥行きを浅くし、LED照明でライティングすれば、作品全体にやわらかく光が回る(上の写真)。

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