ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.30 > 伝統と最新技術の融合で、展示と保存の両立を追求 MOA美術館

第4展示室の壁面展示ケースの床材には、樹齢1,500年以上の屋久杉を使っている。ここで使用した屋久杉は100年ぐらい前に伐採されて保存されていたもの。屋久島が世界自然遺産となった今では伐採が禁止されているため、たいへん貴重な素材だ。作品を乗せている免震台も屋久杉である。通常の免震台は3層構造で十数cmの厚みになるが、下層2層を展示ケースの床に埋め込むことで、厚み3.5cm程度の非常に薄い免震台が実現した。

他にも、展示ケースの框の部分に行者杉を使ったり、免震台の上面に和紙の畳や展示ケース床面に瓦を使うなど、自然素材がふんだんに使用されている。

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