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刷新された展示環境で、作品のディテールに迫る。

2018年春、静岡県立美術館で、設立から30有余年が経過した建物の断熱工事が行われた。同時に壁面展示ケースも外装とガラスはそのまま残して、内装と照明を一新し、同年7月14日にリニューアルオープンした。リニューアルを記念する第一回企画展は「安野光雅のふしぎな絵本展」。その後の企画展は、9月からの「幕末狩野派展」に続き、11月からは「めがねと旅する美術展―視覚文化の探究―」が開催された(上の写真)。

本展は「めがね」をキーワードとし、「みる」ことの意味を問い直すもの。「みる」という行為は、見る・観る・視る・診る……と書き分けられるとおり意味は幅広い。それを体現するかのように、遠近法とレンズを用いた江戸のめがね絵から、鉄道・飛行機・顕微鏡・望遠鏡といった科学技術の発達によってみることができるようになったミクロ/マクロの世界、さらには視覚のトリックを用いたユニークな現代アートやVR(バーチャルリアリティー)など、多彩な作品が展示された。

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