ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.48 > 栃木市ゆかりの作品が並ぶ、地域に根差した鑑賞の世界 栃木市立美術館

4基の独立展示ケースで展示されている4点の竹工芸は、右手3点が飯田清石、一番左手奥の1点が飯塚小玕齋の作品である。

飯塚小玕齋は1982年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された作家で、今日の竹工芸の基礎を築いた。また、栃木県那須郡大田原町(現、大田原市)に生まれた飯田清石は1947年、東京から栃木市の太平山にあった別荘に疎開していた飯塚琅玕齋(飯塚小玕齋の父)に入門。琅玕齋が亡くなった後は、小玕齋に師事した。右端の清石の作品「竹花籃」は、ステンレススチールの表面に幅が異なる竹材を乱れ編みで配したもので、鑑賞を重視した作品である。

独立展示ケースの上部照明部分は厚さ100mmと非常に薄く、また、コクヨの特長として、電源と上部照明をつなぐ電線を通すのにパイプを用いず、鑑賞を妨げるものを極力省いたシンプルなつくりとなっている。

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