
HOME > ミュージアムレポート > VOL.54 > 組み立て式の免震テーブルで 安全性を考慮しながら多彩な展示を 愛知県陶磁美術館

半世紀近い歴史をもつ同館は、数多くの展示ケースを所有しているが、今回、老朽化した大型展示ケースを処分し、新たにコクヨから4面ガラス大型ハイケースのフレーム付き(幅2,400mm×奥行1,800mm×高さ2,250mm)2台とフレームなし(幅2,400mm×奥行1,200mm×高さ2,250mm)6台の計8台を導入。その際、従来のケースと一緒に使用しても浮かないよう、フレームやクロスの色味を慎重に吟味した。上の写真で最新のケースを使用しているのは、左手前・茶の湯と煎茶の茶道具を取り合わせた特集展示「茶器済済」と右・動物や花など磁器製の置物の名品を紹介した特集展示「瀬戸で愛されたノベルティ」。中央奥に並ぶフレーム付き独立ケースは従来のもの。従来のケースでは約1.0mだったガラス面が1.4mと1.4倍になり、ケース自体が主張しない分、展示室全体が見渡せるようになった。
愛陶コレクション展では、ほかにも「猿投窯・古瀬戸」「灰と長石のあいまに」(国際芸術祭「あいち2025 灰と薔薇のあいまに」関連展示)など、様々な切り口で特集展示を行い、3ヵ月程度で展示替えをして、何度訪れても飽きがこない常設展をめざしている。