ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.55 > 着脱式パネルや個別照明で汎用性を高め書画・工芸など幅広い美術品に適応 泉屋博古館

企画展示室で使用する連結式の傾斜覗きケース(幅2,000mm×奥行750mm×高さ1,050mm)は6台導入。技術的に難度の高い傾斜覗きケースの連結に、これまで培った技術の粋を尽くして挑戦した。作品の見やすさを追求し、連結作業のしやすさはもちろんのこと、展示スペースが凹凸なく連続できること、単独で使用の時も連結で使用するときも配光に差異がないように細心の注意を払った。また、手前のフレーム内の照明器具を小型にしてフレームを細くし、できるだけケースの存在感を抑えるとともに、スチールの塗装も収縮色を選ぶなど細部まで丁寧に作り込んだケースになっている。

写真は、2台ずつ繋いだものを背中合わせに計4台設置した状態。覗きケースは光のムラが出やすく、巻物などを展示した際、中央部や連結部が暗くなりがちなので、遮光テープなどを駆使し、入念に照明実験を行った。

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