ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.49 > 作品のディテールまで明瞭に再現する最新の照明環境 三井記念美術館

昭和11年に国宝に指定された茶室「如庵」は一時期三井家で所有された後、現在は愛知県犬山市の有楽苑に移設されている。三井記念美術館では、その「如庵」の内部が忠実に再現されている(上の写真)。

天井照明の色温度を4,500Kと高くして、あたかも自然な外光が障子越しに入っているかのように演出。一方で、3,000Kのスポットライトで作品をライティング。構造や素材を忠実に再現しているのはもちろん、本当の茶室であるかのような雰囲気も再現している。

写真正面奥の掛け軸の照明については、光が床板からはみ出ると、それによって床框が照らされて光るため、鑑賞者の目にはじゃまなノイズになる。それを避けるため、光が床板内に収まるように照射角度をコントロール。掛け軸だけに目がいくように、きれいにライティングされている。

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