ミュージアムレポート

HOME > ミュージアムレポート > VOL.57 > 鑑賞者と作品との距離を縮め細部にまで肉薄する展示ケース群 クヴェレ美術館

1階の展示室には、2面の壁面ケースを設置した。エアタイト仕様で、空気交換率を低く抑えることで、外気の温湿度変化や粉塵、有害ガスの影響を受けにくくなっている。内部には調湿ボックスを備え、ケース内を作品ごとに適した保存環境へ整えられるようにした。

この展示室では、吉田光男氏から寄贈された工芸作品や陶磁器などの古美術を中心に公開する。このため、展示室全体を木の温もりが感じられる空間とし、壁面ケースの周囲や手すりも木目調で統一した。天井からは自然光をイメージしたやわらかな光が降り注ぎ、一部の壁には、作品への影響を極力抑えながら、自然光を取り込めるように小さな障子窓を設けている。吉田氏が自宅で作品を飾り、日々鑑賞していたような、日常に近い親しみのある展示空間を目指した。ケース前面には高透過ガラスを用いている。

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