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本館16室 アイヌと琉球

【本館16室 アイヌと琉球】

今回のリニューアルで導入された展示ケースはすべて、「作品を美しく展示するためには、どのような展示ケースが必要か」という観点で考え抜かれている。その結果、展示ケースの形状、照明、配置などに変化が生まれ、展示室ごとに雰囲気が変わり、飽きることなく館内を巡ることができる。

展示ケース内のクロスも、それぞれの展示室ごとに「この織り方で、この色」という基準を決め、それよりも濃い色、薄い色の3種類(15・16・18室で計9種類)のサンプルを用意し、実際に作品を置いてみて一番美しく見えるものを厳選している。

15、16室は比較的小さな展示室だが、以前は大型の展示ケースが林立し、部屋の奥に何を展示してあるのかが見通せず、展示の全体像が掴みづらかった。しかし、新しく導入した展示ケースはほとんどがガラス面で構成されているために、視野の遮りが少なく入口から出口まで展示室内を一望できる。また、室内の壁の色は建築当初に近い白に塗り直され、天井の梁など重要文化財である建物内観の美しさも合わせて味わうことができる。

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